「もっと多くの人に、ボランティアを経験してほしい!」フィリピンのNGO LOOB代表の小林様にお話を伺いました

「企業のインターンでは、体験できない・気づけないことがLOOBではできる」と力強く仰っていたLOOB代表の小林様。フィリピン人の夫と2人3脚で活動してきた小林様の過去・現在・未来に迫りました。

人生のミッション・目標を教えてください

「日本とフィリピンの若い人たちを繋げる!」

大学生の時に参加したフィリピンでのワークキャンプが自分の原体験であり、今後一生をかけて若い人たちに提供していく側になりたいです。途上国での体験を通して、より良い世界の構築に向けて価値観を広げるお手伝いをすることが私のミッションだと感じています。

きっかけを教えてください

小さい頃からテレビで見る海外の貧しい人達のことが気になっており、学生の時にYMCAのボランティア活動でフィリピンに行きました。その活動で、どのような状況でも楽しむことを忘れないフィリピン人の逞しさや大らかな生き方に感銘を受け、自分の狭い世界が一気に広がりました。一方で、豊かな日本で生まれた自分にとっては、路上で生活している子どもの現状に衝撃を受けました。「生まれた国が違うだけで、この違いはなんなんだ?」と考え始めました。当時は若くて、勉強不足だったので答えが見つからなかったです。ただ、若いからこそ、魂で感じれたことがたくさんあり、今があるように思います。私はそのような経験させて頂いたので、次世代の人たちに対し、日本とフィリピンの交流&協力の機会を少しでも提供したいと考えるようになりました。


なぜLOOBを立ち上げようと思ったのですか?

自分の原体験から、子どもや若者の健全な成長が世界から貧困と戦争を減らす最良の手段ではないかと思い、自分が動くことで世界を1ミリでも良い方向に改善できるなら動こうと思いました。マニラのNGOや日系企業で経験を積んだ後、2001年に立ち上げました。フィリピンの生活から日本人が学ぶべきこともたくさんあると思い、スタディーツアーという形式で、農村ホームステイで交流したり、コミュニティホールの修復などを行いました。現地の若者も参加してもらい、寝食を共にしてボランティアできるプログラムを実現することができました。

現在やっていることを教えてください

現在は年間300人ほどの日本人、フィリピン人ボランティアを受け入れながら、子ども達への教育支援とフィリピンのお母さん達に向けた生計支援をしています。

教育支援は、経済的な理由で学業の継続が困難であり、卒業に意欲的な子どもを対象に行っています。経済的な援助と平行して、ノンフォーマル教育にも力を入れていて、子ども達の人生に対する向上心を育む活動を導入しています。

生計支援について、LOOBでは2つのコミュニティに関わらせて頂いています。1つは、スモーキーマウンテンというイロイロ市のゴミ処理場に、田舎から集まってきた貧困の方達への支援で、ゴミをアップサイクルして製品を作り、売っています。フィリピンの固形廃棄物処理法の施行により、今までゴミを拾い、生計立てた人たちの仕事がなくなるためです。もう1つは、先住民のコミュニティーに向けたものです。伝統的なツルを使った籠バックを作っています。

これら教育や生計の支援プロジェクトは、日本人ボランティアやインターンの力で長年、継続することができています。


モチベーションの源泉はなんでしょうか?

動機となっているのは、「若者のエンパワ―メントで持続可能な世界を創ることができる」という信念です。特にLOOBに来る若い人たちは「世の中のために何かしたい・日本や途上国について学びたい」という想いを抱いています。そういう子達と関わり、学びのファシリテーションを行って、最終的にアクションで変化を起していく姿を見るのが私の生きがいですね。

今まで一番大変だったことを教えてください

LOOBはフィリピン人の主人と運営しているのですが、日本人とフィリピン人の価値観をすり合わせていくのが大変でした。しかし、日本人の感覚でやっていたら、現地の人達が本当に欲しているものを把握することができず、自分たちは満足しても現地の人たちのためにはならなかったと思います。活動を行う上で、フィリピン人・日本人fifty-fiftyでどっちにもメリットを残せるように常に考えてきました。しかし、認識が合うまでのすり合わせは毎回大変です。


どうやって乗り越えたのでしょうか?

価値観が違うことをお互いに隠さずぶつけ合いました。価値観自体をすり合わせるのはほぼ不可能に近いと思います。文字通り、価値観が違うのだから。お互いの価値観を押し付けるのではなく、リスペクトし、容認していく事に尽きると思います。そうなると自分の中で判断や評価の基準が2つ、3つに増えていきます。

今後の目標について教えてください

もっと多くの大学生にNGOという現場を選んで欲しいです。そのため日本国内のインターン受入れも今年から開始しました。今後も寄付や会費に頼らず、ソーシャルビジネスとして行っている英語研修&ソーシャルアクション・プログラム(ESAP)や、インターン研修を拡大し、その収益から現地の支援事業を支えていきたいです。

読者へのメッセージをお願いします

あなたの求めているのは途上国の現状把握ですか?海外の就職体験ですか?異文化に揉まれて成長することですか?LOOBに参加して頂くと、全てもれなく体験できると思います(笑)。LOOBは設立18年目で、国際協力の実績も多いです。貧困の現場に入り、アクションを起こすのはとてもチャレンジングですし、ソーシャルビジネスで広報や企画戦略といった業務もあります。異文化の現地スタッフと対等に業務を行っていくのも企業にはないNGOインターンの醍醐味です。ぜひ、将来の就職に役立てたい方、社会起業を目指す方に来て欲しいと思っています。

オススメの本を教えてください

旅をする木 星野道夫さん
アラスカの動物写真家、星野さんの書くエッセイは壮大です。自然との調和が失われてしまった現代の人にぜひ読んでほしい。途上国とか先進国とかいうくくりではなく、大自然の中から語りかけてくれ、新たな視点でこの世界の行き先を考えるきっかけになります。

企業紹介

  • 企業名
  • 特定非営利活動法人LOOB JAPAN

  • 設立年
  • 2001年

  • 社員数
  • 5人
  • フィリピン

  • 都市
  • イロイロ市

  • 社員の国籍比率
  • フィリピン人50%、日本人50%

  • 使用言語の割合
  • 英語90%、日本語10%

  • 手当
  • 活動費、各種プログラムは参加費無料

  • インターンシップ期間
  • 2019年4月以降1ヵ月以上

  • インターンシップ日数、時間
  • 週5~6日、9~18時

事業内容

ツアー&キャンプのファシリテーション、教育支援&生計支援担当、日本への広報・営業・企画戦略

求める人物像

雑談が好きな人(笑)